会席料理と懐石料理の違いってわかりますか?
先日また料亭のマナー講座に参加して、会席と懐石の違いを教えてもらいました。
どちらも”本膳”がルーツ。
それぞれに進化してまったく別物になったようです。
一般的に料亭や和食のお店に行って出てくるコース料理が会席料理。
先付に始まりお刺身やお吸い物が出て、最後の方にご飯と味噌汁が出るやつです。
対する懐石料理は…なんとご飯が三回も出ます。
しかも食べる手順やらいろいろ決まりがあるらしくて…超難しい!
懐石料理は茶懐石といって、お茶席でいただくお料理だそうで…。
お茶席呼ばれることもないから本当に未知の世界ですよ!
お茶の流派によって手順も違うんだって…!
今回のマナー講座では表千家、裏千家、武者小路千家のうち、武者小路千家流で教えてもらいました。
まず
こんな感じでご飯と赤だしとお刺身?が出ます。
ご飯は炊きたての蒸らしていない状態のものがでます。おかゆみたいな感じ。
赤だしは冬になるにつれて白味噌仕立てになるそうです。
食べる順番も決まっています。
最初にご飯。次に赤だし。お刺身には手をつけません。
この後にお酒が来ます。
お酒をいただいたらお刺身が食べられるようになります。
…だったかな。もうすでに忘れかけてます。
お酒が来るときまでに赤だしは飲んでおかないといけないんでしたっけ?
とりあえずご飯は一口分残す。これは間違いないです。
一口残すのはもてなしてくれる側への気遣いだそうです。
全部食べちゃうともてなす側がおかわりを準備しないといけなくなりますからね!
ちなみにこの日は重陽の節句だったようで菊酒でした。
お刺身が終わると二膳目です。
赤だしは空になったお椀を渡し、ついでもらいます。
ご飯はお櫃が回ってくるので自分でつぎます。
この時のご飯はちょっと蒸れた状態。
それを食べていると煮物が来ます。
煮物といってもほぼお吸い物みたいな感じ。
懐石の方は途中でお茶とか出ないので口の中を潤すことができない。
この煮物で水分を取るのだそうです。
そして和え物が来ます。
これも回ってくるので自分で器に盛ります。
最初にお刺身が入っていた器に入れるんですね。
さらに次のお料理。
あれ…これ煮物?なんだっけ?
お皿が空いてないのでお椀の蓋に懐紙を乗せてその上に盛りました。
このあたりで三度目のご飯が回ってきます。
完全に蒸れた状態のご飯です。
懐石料理の恐ろしいところは、回ってくるお料理はすべて最後の人で取りきってしまわなければいけないということ。
三度目のご飯だけは例外。
なので、最初の人の取る量が少ないと後の人が大量に食べないといけなくなってしまうのです。
さらに最初に取る人ほど食事が早く終わってしまうので、最後に取る人との時間差ができてしまう。
最初の方の人はなるべくゆっくり、最後の方の人はなるべく早く食べないといけないのです。
あーーーー、難しい!!
最後はお茶漬け。というよりダシ漬け。
そのダシはご飯と赤だしが入っていたお椀両方に注ぎます。
このときお漬物も一緒に出てくるのですが、その中にあるたくあんで赤だしが入っていたお椀を掃除。
そのダシはご飯側に移す。
で、お茶漬けもいただき、同じようにたくあんで掃除して完食。
こうすることによって、お椀を洗う時間が減るんですね。
食べて終わった器は懐紙で水気を拭き取り、すべて重ねます。
お箸の位置も元に戻して返却します。
キレイに重なりました。
前回の講座の時は会席料理だったので比較的和気あいあいと歓談しながら質問も飛び出しながらでしたが、今回は私含めみんな必死でした。
上に書いたように流派で異なる部分もあるので、招かれる側はそれを頭に入れておかないといけません。
お茶をやっていないとこういう席に招かれることはまずないですが、それでもぶっつけ本番でこれをやれというのはムチャな話。
招く方も招かれる方も覚悟がいりますね。
会席料理の方が気軽でいいですねぇ。
お茶の世界は難しいです!
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